Annictサポーターになると広告を非表示にできます。
とても良い

フリーとヴェロニカに武運の差を感じた。
ヴェロニカが死んで憑いていた妖精がマーリヤの妖精と融合する展開は、悲劇性と神獣を倒すためのステップとして必要だったとは思う。マーリヤとヴェロニカが生きて一緒に神獣を倒してしまうと、フリーの活躍が中途半端になるし。物語の作り方としては納得できるんだけど、やっぱ悲しい。

終盤の各キャラの顛末や伏線回収、プロットの収集のつけ方は上手くできていたと思うけど、やや駆け足感があったかなと。登場する主要キャラの数が多いので、それぞれに重みを付けるのはどうしても難しくなる。その中で、最後にマーリヤとヴェロニカを重くして、フリーで解決を図るというやり方は正解なんだと思う。

序盤から中盤にかけては権謀術数が渦巻く世界観とサスペンス要素があって、そのきな臭い駆け引きの雰囲気が良かった。そこからここまで物語を大きく展開させて広げた風呂敷をまとめたところに、シリーズ構成の一定の力量を感じた。終盤は畳み掛けるステップの多さから重厚感に欠けるものになったけど、全体として難しい脚本構成に挑戦した心意気が感じられた。

ここで一つ気づいたのは、こういう壮大な設定規模を持つ作品では、終盤にごちゃごちゃと全ての収束を図るのではなく、中盤から多くの要素の収束を付けていって、最後に一番重要な要素を二つぐらいに絞って持ってくるようにする方が、それぞれのフェイズにボリュームを持たせられるのではということ。いずれにしても、脚本構成的には難しく、かなりの力量が問われるかと。或いは、3クールにするなどして尺を伸ばせばいいのかもだけど、予算的に無理筋だろうなと。

ラブストーリー的要素が全くなかったのは潔くて良かったかと。マーリヤはフリーと行動を共にしていく形で終わったので、いずれひっつくのかもだけど、それを明確に匂わせる描写はなかったように思う。

個人的には、マーリヤとヴェロニカがペアを組んで悪人達を退治していくスピンオフが見たいw



Loading...