スヴェンとクヌートは似ているようで、根本の価値観が違う。スヴェンは支配欲に取り憑かれた王だったが、クヌートは支配の先に楽土建設を見ている。
あくまで戦士たる選択をしないトルフィン。
クヌートが心の底から笑ったのは初めてかもしれないな。王は逃げられないもんな。クヌートは賢いが故にトルフィンの価値観を美しいと感じた。
トルフィンは少しの犠牲で多くを救うというクヌートのやり方を理解し認めた上で、犠牲になる弱き者が住まう場所を作ると言った。
結局、クヌートは農場接収の撤回という政策転換をした。そして、別の道を行くトルフィンを数少ない仲間だと言った。
これは見事なプロットだ。歴史をきちんと踏まえている。クヌートはイングランドにおいて在来貴族に荘園経営を認めて、諸侯とその上に君臨する王という中世封建社会の基礎を築いた。そして、イングランドにおいて多くのデーン人がアングロサクソン人と同化して行った。征服した当初の侵略的方針を転換したのだ。その契機となるターニングポイントにこの農場接収の事件を置くとは、すごいプロットだ。
オルマルが良い顔になった。
別れ際に蛇が名乗ったのも良かった。
神回だ。