本筋は王島南高校漫画研究会の青春ストーリーではなく、手島先生の夢破れ敗者アリのほろ苦い青春回顧録なんだろうな、きっと。
コミティアの帰りの船のなかで未来を語り合う若人を見て自身のかつての姿を重ねる。
憧れの売れっ子漫画家の下で働くことになった手島先生を待ち受けていたのは、はるかにツラい現実だった。
奇想天外なへびちか先生と忌憚なき意見でぶつかってくる編集さん。線引きの練習で疲弊する毎日。自分の描きたいものと描いてるものがわからなくなる。
へびちか先生に認めてもらえないままただ時間だけが過ぎていき…。
そんな苦悶に満ちた毎日のすべてを一本の原稿にぶつける。これ描いて死ね!
殺意で仕上がった力作はヘビの喉元に届いたか。待っていたと言わんばかりの『手島先生』呼びは震えるものがあったね。