登場人物の心に寄り添って丁寧に物語を紡いでゆくというARIAの良さが特に沁み入る回でした。
ARIAの物語はアカリちゃんのウンディーネとしての成長を描く道として語られてゆくけど、今話はその物語の背後に様々なウンディーネのそれぞれの道があること、決してプリマになることがだけが道ではなく、またその道程も人それぞれ違った道を各々のペースで歩いてる事が描かれることで、作品と世界観に奥行きが広がり、また視聴者である僕らにもあなたのペースであなたの人生を歩いていいのですよ、と優しく語りかけているようでした。
ARIAは優しい世界観が印象的な作品ですが、ただ漠然と優しそうな雰囲気が描かれているわけではなく、アカリちゃんの成長を通して物語を丁寧にきちんと描いていることで初めてこのネオ・ヴェネツィアの世界観に説得力が生まれ魅力となっているのだと感じます。