くくる、夏凛、うみやん、愛梨とたくさんのがまがまへの想いを感じさせる回。闘病に挫けそうな愛梨をはじめ病院の子供たちが移動水族館で命と触れ合う事で生きる事への喜びや意志を取り戻していく姿に「水族館は命を育む所」というテーマが垣間見えたような気がします。
またラストにて、二人が帰り道すがら密室のエレベーターに乗り込んで、到着後開いた出口から光が差し込み、そして開放感溢れる青空の下へ歩き出すと、その道程が飼育員の夢を諦めた事が心の隅で燻っていた夏凜の気持ちの変化を巧みに表現しているようで印象深いシーンでした。
奇跡を望むならば、くくるのように理想を諦めず追い続ける事が不可欠な一方で、如何にそれを実現するかという点では夏凜のような現実的な視点を持てる人も必ず必要になってくるはず。彼女もまたこの先くくるが夢を目指す上で大きな助力となるのではないかと感じました。