演出の強い意志が画面からビシビシ伝わってくる。絵コンテ・演出は「Just Because!」でも監督としてよいお仕事をされていた小林敦氏。
アバンタイトルを見ただけで、今回は力の入った特別な回であることがわかる。構図にもカット繋ぎにも工夫があり、漫然と作られたところが少しもない。「in fact」への入り方の絶妙さには、見ていて鳥肌が立った。
特に見応えがあったのは、水槽、雨、海、川、水たまり、そして涙といった、あらゆる水の様々な表現。ユニークな海の表現も良かったし、鏡のようになった水たまりもよかった。
そして、第1話のラストシーンと似たシチュエーションが形を変えて繰り返され、シリーズとして美しい螺旋を描く。第1話では一人で歩道橋を降りてきたありすが、今度はU149のみんなが作る輪の中へと歩道橋を駆け上がっていく。ドラマとしてはここで完結したと言ってもよかろう。
あとはもう彼女達のステージを見届けるだけだ。