タイトルからギャグ回かと想ったら詩情あるサイレントストーリーだった。ポン子から突如休みを命じられたヤチヨ。中々休めずホテルに泊まったりついつい仕事をしてしまう。そして周辺の散策に。歩くヤチヨとポストアポカリプス世界がひたすら美しく描写される。動物と交流したり、焚き火をしたり、パチンコ(なぜ動く)したり、馴染の場所を訪ねたり。最後は故障している同系機のボディから故障しているパーツを頂く。生きるとは他の命を頂くこと。深く一礼するヤチヨ。輪廻転ロボな雰囲気を感じる。ペガサスに噛まれ謎実績を解除してまたホテルに戻るのであった。
須賀達郎による同名マンガ(講談社 週刊モーニング連載)のアニメ化作品。とても面白かった。海浜幕張拠点のプロ野球チーム「千葉モーターサンズ」の球場モーターサンズスタジアムで働くビール売り子のルリコと働く仲間の姿を描いています。野球興行としてのプロ野球の様子が楽しく描かれていました。選手だけじゃない大勢のスタッフあっての世界が初めて見る世界で興味深かった。
ルリコ(CV:ファイルーズあい)のダミ声もギャルの感じに合っていて、常連客の村田(CV:猪股慧士)との純情な感じの掛け合いもよかった。
OP Hurray!!/GENICはファルセットが美しく試合が始まるワクワク感がありました。ED ボールパークでShake! Don't Shake!は作中の売り子役の声優達が歌うかわいい楽曲。ダンスが今どきめずらしい手書き作画で、足が大きくデフォルメされたルリコがかわいい。本編のアニメ映像はリッチとは言えないけれど、こういった作品には合っていて十分な作画。ルリコの作画がいつも崩れず分かっている感があった。続きが見たくなる作品です。
2050年、第4次火星行き宇宙飛行士選抜に落ちたナニョン(日本語CV:早見沙織)と、オーディオ機器修理店に勤めるジェイ(日本語CV:武内駿輔)のラブストーリー。未来のソウルの都市風景が美しく、その中で惹かれ合っていく2人が美しく描かれる。
ナニョンは宇宙飛行士だった母を火星で亡くしていて、ジェイは作曲した曲を改作され、とも心に大きな傷を抱えている。男女の関係がちょっとマッチョな感じはあるが、ナニョンの母の思い出のレコードプレーヤーが二人をつなげ、そして別れを誘う演出が良い。
キャラクター造形は韓国風の感じは受けたが、海外味が強くて受け入れられない程ではなかった。
背景美術の美しさ、街の風景や室内の様子、SFガジェットも細部まで作り込まれていて、映像の雰囲気は新海誠フォロワー感がある。いささか情報過多な背景美術ではあるが美しかった。音楽シーンもジェイのミュージシャン活動の再始動もあって良い出来だった。
一方文字通り距離が離れてしまう二人を巡るストーリーは少々ベタな感じはあります。火星での調査中に嵐に遭い、酸素残量不足におちいったナニョンが迷い込んだクレーターの洞窟の奥に第3次隊?の研究施設が存在している理由がよく分からなかった。