前回の波でグラスの強さは散々見せられた。しかし、グラスの本当の強さは力や技ではなく、その「意思」だと感じられた。自分たちの世界を守りたいという、強い意志。
自分の意思に関係なく異世界へ召喚され、戦わされ、その上迫害されてきた尚文。そんな尚文が「世界を守りたい」という意思で勝てるはずがない。
しかし、旅をし、戦い続ける中で、尚文にも守りたいものはあった。共に戦い、支え続けてくれた仲間たち。戦う理由としては十分すぎると思う。
戦いの結末はあっけなかった。でも、次の波ではもっときびしいのだろうなあ。
ラフタリアからついにあふれ出した、尚文にぶつけられた彼女の思いに涙した。暗闇の底から救い出してくれた尚文への思い。ずっと二人を見てきたし、瀬戸さんの熱演も相まって、心を揺さぶられた。
そんなラフタリアの思いに応えるかのように、尚文の言葉がまたよかった。ラフタリアの故郷から、また一から始める。格好良すぎでしょ。
ここまでの道のりも思い出させて感動を呼び、ちゃんと物語の結末である形を取りつつ、旅はまだ続いていくことも感じさせる。これは原作を読んでみようかな?とも思わせられる、巧みな構成だった。素晴らしい最終回だった。
いや、本当に、尚文とラフタリア、仲間たちのこの後の物語も気になるよ……