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ぷーざ
@pooza

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とても良い

ジャンプコミックス23巻収録分。大魔宮への初回突入が勇者惨敗にて終了。
二転三転の目まぐるしい展開。一番印象に残ったシーンを選ぶのは難しいが、サブタイが示すハドラーの登場と、ポップとマァムのやりとりだろうか。

「オレをなめるなァッ!!! 大魔王ォッ!!!!」
原作ではこんな発音しにくそうな台詞w が、ハドラーの昂ぶりを表現しているように見える。関さんがこの熱量そのままに演じてくれたことに感謝、大魔王の裏切りへの激しい怒りを自分も応援したい。ここのヒムの「ちくしょう」も好き。
いつも超然としている大魔王が、珍しく焦りの表情を見せていた。光魔の杖、大魔王といえど魔力は無尽蔵ではないということらしく、運用が悪いとジリ貧になりがちな理力の杖と同じ欠点が露見する展開が面白い。

ここにザボエラが登場して「超魔生物に改造してやった恩を忘れおって」と。この登場は美味しすぎる。
サボエラが腹に一物を持っているのは知っているけど、それはさておき45話で言った通り、ザボエラのこの主張についてだけは同意。ヒムが改めてザボエラを「ダニ」と呼んだが、それは筋が違うだろう。
「無駄じゃ。ワシも動けぬが、貴様も動けぬ」という原作にない台詞が補われている。絶好調のハドラーすら封じる、この強力な拘束の原理を説明して欲しいとは連載当時から思っていたが、補足されてもあまりわからないw
ともあれ、誰の立場で誰を応援して観るべきか。もはや自分自身にもわからなくなりそうな、まさしく二転三転の展開。

「最後の瞬間までおれの手を離さないでいてくれ」とマァムに頼んだポップ。ポップの心情をどう解釈すればいいのだろう。
「最後の瞬間」とは反撃を諦めた言葉で、「手を離さないで」と頼んだ相手がマァムだったことにも同様のニュアンスを感じる。ダイの惨敗はともかくとして、戦意喪失は初めての経験で、「そんなおまえなんかを、死ぬ間際に見たくねえ」と言った直前の台詞とも矛盾しない。
一方でその表情は絶望しておらず、大魔王に「なめやがって」と憤った覇気がまだ残っているようにも見える。様々な感情が入り交じった複雑な表情ゆえに自分も好きなシーンだけど、ヒュンケルとクロコダインがカラミティウォールの餌食になって生死不明であることも含め、ここで起きたたくさんの出来事を受け止めきれていないという解釈になる?
豊永さんはダイ好きTVで、この期に及んでもポップは諦めておらず(つまり言葉よりは表情が本心に近い)、何か小さなチャンスでもあればマァムとそれを行う、その機をうかがっていたという旨の演技の意図を語った。中の人がこう言っているのだから、もうこれが正解なのだろう。



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