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ぷーざ
@pooza

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とても良い

ジャンプコミックス31巻収録分。

ラーハルトが大魔宮に「推参」したのは、サブタイ通りにバランの遺言からだったとわかった。
「ディーノを私だと思って、助けてやってはくれまいか」とは、ラーハルトが知っていたバランのものとは異なる主張。だからバランは、一見真逆なこの願いを「命じた」のではなく、ラーハルトの意志に委ねた。

かつてバランは、「いまさら生き方を変えられん …大人とはそういうものだ」と言った。(32話)
自分が犯した罪への精算に前向きなクロコダインやヒュンケルに比べると(特にクロコダイン)、この台詞はいかにも「ダメな大人」の主張であると自分は感じる。だがその一方で、裏ではこんな一手も打っていた。自分の生き方は変えられないが、ディーノの力にはなってやりたいという矛盾を抱えて。
この出来事が時系列上いつの行動だったかにもよるけど(原作でも特に明言されていない)、不器用なバランの精いっぱいの誠実さと感じた。

ラーハルトもラーハルトで、融通の利かないところがある堅物。そのラーハルトが、バランに改めて「息子」と呼ばれたことに涙を流していた。
まったくよく似た「親子」である。ダイとは義兄弟といったところか。本来の意味でも仁侠的な意味でも。

とてもよいシーンだが、ひとつだけ言いたいことがある。
バランはガルダンディーとボラホーンが、少しでもディーノの役に立てると思っていたのか?
この連中がイイ奴であったかの様な回想もあって、吹き出してしまったw

もうひとつの見どころは、ダイとレオナのシーン。
「いっしょに戦ってくれ!!! 同じ危険な目にあうなら…おれといっしょにっ!!!」
ダイがそれを狙ったわけではないだろうが、ダイと常に共にありたいと思っていたレオナに対して、これ以上の言葉はきっとない。まさしくクリティカルヒット。

レオナがデルムリン島での最初の冒険を思い出すのが胸熱。
ふたりとも、あの頃とは立場が変わりすぎた。大魔王の手で消滅させられそうな地上は、今や彼らの双肩にかかっている。
レオナが言う様に再び同じメンバーで、ダイが望むような楽しい冒険ができるといい。
そうだな、「破邪の洞窟」の深層なら、今のふたりのレベルでも十分な手応えがあるのでは?



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