史上最年少で竜王位を取ったもののその後は成績が振るわずネットの評価を気にしてしまう九頭竜。竜王に相応しい将棋を指さなければと考えるあまり、初心の師匠みたいに格好良くなりたいという想いや純粋に将棋を楽しむ心を忘れていたようで。
それを九頭竜に憧れるあいと指す中で思い出していく展開は印象的ではあるけれど、描写が物足りないように感じてしまう。もう少し九頭竜のモノローグが発せられてから視聴者の心に染み渡る間が欲しいかもしれない。
又、一般的感覚のまま視聴していると突如押し掛けてきた女子小学生を一夜泊め、翌日には擬似的な家族とも言える弟子にしてしまう展開は唐突過ぎて受け止めるのが難しい。悪い出来の作品ではないと充分に伝わってくるだけに惜しいかな
九頭龍があいを弟子にした理由は師匠から勧められたこともあるんだろうけど、師匠から九頭竜へと受け継がれたここぞという場面で膝を握る癖、それをあいも示したことで繋がりを感じられ家族、内弟子にすることの躊躇いが無くなったからだろうか?
誰もが将棋無しでは生きられないと言う九頭竜。その言葉に相応しい、けれど同時に将棋の楽しさを伝えてくれるような作品になってくれるのかな