ジョエルの家に雪が積もり売り家になっていた場面は妙な物悲しさを感じてしまった
異形の腕を前にしても周囲だけでなく当事者のチセですら感情的にならない中、きちんと叱ってくれるアンジェリカはいい母親
前回、チセの成長や変化が示されたのにここに来て改めてチセの価値観が他者と非常にずれていることが提示される描写はなかなかの曲者
ルツから「何で笑える?」と聞かれるほどの状況でありながらチセは自身の腕よりもエリアスの火傷を心配してしまい、身体がもう持たないことを察しても雛が助かったことに価値を見出してしまう。チセはもう自身の命を軽視しているわけでもエリアスの言うように自己犠牲精神に自惚れているわけでもない。正しく自分の命の価値とエリアスと過ごす日々を大切に想っている。けれどそれが周囲にとても伝わりにくい
吐血した際の「やっと死にたくないと思えた端から~」の呟きはエリアスに届いたけど、生き続けるためになりふり構わず妖精の国に住むことも考えてみるとのチセの言葉はエリアスが居る場面で言うべきだったと思わずにいられない。
チセだけが考える妖精の国に住む二人の未来、エリアスだけが知るチセが春を越せないかもという現状。チセは「一緒に考えてくれますか」とエリアスに告げたけど、先の事情に加えて魔女の集会に参加するかどうかの判断など既に二人の考えがずれ始めているのが感じられて辛い……
チセの誕生日だったというのにおめでたい要素が全く無いどころか、異形の腕とカルタフィルスの存在、何よりも不吉な次回予告がこちらのメンタルを容赦なく削ってくる……