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良い

あ、ウルトラマン系の巨大ヒーローだったのか。機械的な見た目から勝手に巨大ロボかと思っていたよ

突如記憶喪失になってしまった響。記憶喪失ネタを用いた作品の多くは「自分の身に何が起こったか」を忘れさせるための手段として用いられている印象なのだけど、本作では記憶を失うことで周囲との認識のズレを作るための使われているように思える。
響が他の人には見えない物を見て反応しても、それを記憶喪失というズレの延長に含めて考え彼が見たものを積極的に否定しない。
けれども記憶喪失だと訴える響はやっぱりクラスにとってズレた存在であり、アカネが彼を「転校生みたい」と評したのもそれが理由だろうし、響が持ったパンにボールが当たった時に空気が止まったように演出されたのも自分たちとズレている響に不用意に触れてしまった衝撃が理由か
又、響自身も記憶喪失によって周囲を正しく認識できなくなっている。だから常識的に考えてジャンクPCの中から話しかけられるという有り得ない事態に遭遇しても、自分にしか見えないグリッドマンという異常にも警戒しなくなる
記憶喪失現象をこのように使ってくるとはなぁ

響を取り囲むメンバーも個性豊かな人ばかり
どうやらウルトラシリーズオタクっぽい内海、面倒臭がりつつも響の面倒を見てくれて尚且響と何か有ったらしい六花、ぽやぽやした見た目ながら何か隠してそうなアカネ

響にしか見えなかった怪獣が突然動き出し街に甚大な被害を出す様子は唐突感が有り、何の変哲もなかった筈の日常が破壊される描写としてはこれ以上無いほど恐ろしい。
しかし、主要人物達がそこまで狂乱していないせいで奇妙な感じも同時にする。特に戦いが終わった後、学校の方向に炎弾が飛んでいくのが見えたはずなのに、友達の無事が心配で積極的に連絡を取る様子が無かったり、六花の母親が帰ってきたら内海が「じゃあ帰ろうぜ」と言う様子には違和感を強く覚えてしまった。

破壊されたはずなのに何の痕跡も感じさせない学校、平然と登校する生徒たち。響が記憶喪失によって他と認識のズレが生じたように内海と六花にも破壊されたはずの学校が元通りになっているという認識のズレが襲うラスト
有る種の共通認識が生まれた彼らがどのように巨大怪獣と戦っていくのか、グリッドマンとは何者なのか、そして響が記憶喪失になったのは何故なのか。ちょっと今後の展開が気になる作品になりそうだ



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