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とても良い

冒頭から強烈な始まり。花楓の帰還に喜ぶ父とかえでの喪失を嘆く咲太の対比。そして胸の傷の再発。そんな状況で咲太に手を差し伸べるのは麻衣ではなくやはり翔子なんだね

麻衣は咲太が救った相手だし、彼氏として格好つけたい部分もある。本当に辛い時に咲太は麻衣に甘えることは出来ない。だから以前も自分を助けてくれた人であり年上の翔子相手であれば咲太はみっともない姿を晒して泣き喚くことが出来る
翔子はまるで何でも知っているみたいに咲太の内面をえぐる。咲太が認められない咲太の頑張りを認めた上で、かえでの思いも詳らかにしていく。咲太の傍に居たい、立派な妹になりたい、笑顔になれるような記憶を遺したい。
それでも咲太は自分は泣いたら駄目だと返すが、それも翔子は受け止めて咲太がきちんと泣けるように誘導する。かえでの喪失は花楓の帰還と同時に行われたから、咲太はきちんと喪失を泣く瞬間を得られなかった。それがこのような形で果たされたのは良かったね

咲太を心配して急遽帰ってきた麻衣。しかし、肝心の咲太は初恋の相手に慰められたと知ってしまう。
一番辛い時に自分を支えてくれたのは咲太だから、同様に咲太が辛い時は自分が支えてあげたいと思う。そんな当たり前の感情は別の人物に取られてしまう。そんな辛さをあまりに色々有った咲太はすぐに見抜けない
だからこそ、のどかの「咲太はお姉ちゃんのことだけ考えてろ」という台詞が映えてくる。かえでの件で満足に頑張れなかったと咲太が思うなら、今付き合っている麻衣は幸せにしなければならない。今日が誕生日だったと知れば、金沢まで急行するのは当たり前の話

最後は二人で上着を羽織りながら互いに謝罪。相手の支えによって自分が幸せになれていると伝えあう
花楓は自分が居ない間かえでを支えてくれてありがとうと伝え、咲太もかえでに支えられていた事に感謝を伝える。
花楓はかえでの願いだった「学校に行きたい」と言う。虐めの記憶は消えて無くてもかえでの支えがあるから一人じゃない、大丈夫だと言う
支えに対する感謝を伝えあい、それを原動力とする姿は美しい

こうなってくると何故翔子は何度も咲太を支えてくれたのかという疑問が湧くけれど……
TVシリーズから続く話の完結編とも言える劇場版は来年夏までお預けですか。今から待ち遠しいな



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