第二話で小さなラフタリアの為に日の丸の旗を作った尚文。同じように嘆くリファナの為に村の旗を作ったラフタリア。
不思議な巡り合わせである
尚文がラフタリアの苦しみを知り、その上で彼女を改めて受け入れる回。第四話で行われた事を立場を変えてやり直しているよう
あの時は、闘技場で尚文が王の罠に嵌められ糾弾される場面を見たラフタリアがそれでも尚文を信じ、受け入れたことで尚文がようやく安息の場所を手に入れるという内容だった
今回も構図は同じで、イドルに対して激情を露わにするラフタリアを見て尚文は彼女の恨みを知る。更に地下牢を見て彼女の過去も知った。それだけを見ればラフタリアは哀れな亜人奴隷でしかない
でも、以前ラフタリアが尚文の真実の姿を知った上で信じたように、尚文もラフタリアの他の顔を知っている。
かつての自身が復讐ばかりを考え闇に飲まれかけていたのがラフタリアによって癒やされた経験から、ラフタリアがここで復讐を果たしても意味など無いと知っている尚文が居たからこそ、あの場面で復讐に燃えるラフタリアに言葉を届けられ、ラフタリアは無用な殺しをせずに済む
また、地下牢でキールは生きていたがリファナは既に白骨化。これはラフタリアにとって守りたい人を守れなかった悔しい結果
でも、これだって尚文の存在によってラフタリアの受け取り方を変えることができる。
闘技場では、ラフタリアが自身は尚文によって守られ救われていたと伝えたことで尚文の心は癒やされた。
同じようにキールやリファナの心はラフタリアが守っていたこと、そしてラフタリアがあの時尚文を信じてくれたからこそ盾の勇者である尚文は亜人達が閉じ込められた地下牢まで辿り着けたのだと告げる
尚文がラフタリアを奴隷から救ったから、ラフタリアは尚文を癒やす事が出来た。ラフタリアが尚文を信じたから、尚文はラフタリアを立ち直らせる事ができた
誰かを守ることで、守られた誰かはまた別の誰かを守れるのだと言わんばかりの内容に少し感動してしまった