凄まじい逆転劇……
未来視の中で自分の死を見たドッピオ。しかし、ボスはその死の場面こそしっかり見極めリゾットの弱点を見い出せと、死中に活を求めよと言わんばかりの無茶を命令する。
死と活。相反する要素だけど、そもそも二面性を持つドッピオにとっては相反する要素こそ相応しい。
そして不可視の攻撃を行うリゾット、未来が見えるドッピオ。そのような二人が戦うのであれば必要なのは単純な力ではなく覚悟となる
覚悟によって確実な死は逆転への道となり、ドッピオ自身を冷酷なボスの姿へと変貌させていく。二面性として裏側に有ったものが少しずつ前に出てくる
リゾットの攻め方は用心深く確実。自身の姿を見えなくさせ、距離を保ちつつドッピオの体力を奪い次の攻撃に繋げていく
その攻め方は堅実であり、ボスも一時はドッピオでは勝てないと判断するほど。しかし、そのゆっくりとした攻め方は逆にドッピオの中に目覚めた覚悟をより強くさせ、リゾットを観察する時間を与えてしまう
リゾットの能力を見抜き逆襲したドッピオはリゾットに迫るが、リゾットに訪れたピンチは一方でリゾットに有利を齎すものになる。
リゾットはドッピオが自分の攻撃を見破ったことから未来視の能力を持っていることを見破り、更には千切れた足を切り札へと変貌させる
リゾットがここで編み出した攻め方はやはり非常に堅実でありつつドッピオを確実に殺せるはずのもの。更にドッピオは自分の頭が吹っ飛ぶ画面を見てしまう
ここまで来れば普通は逆転なんて無い。けれどもその危機こそリゾットに更なる覚悟を決めさせる。ボスがそこに行くという言葉に逆らい作戦を決行する
リゾットがいる場所とは逆に投げたはずのメスは実は正面、望んだ方向へ投げられていた。メスによって誘導されたナランチャは変わりにリゾットを倒してくれる
この時、ドッピオがナランチャから狙われないのは体内に酸素がほぼ無いから。つまり死体のようになることで活路を見出したと見ることができる
勝っていたはずのリゾットが負け、負けていたはずのドッピオが勝ってしまう。本当に興奮するような戦いだった