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とても良い

あのお爺さんの「今日子さん」呼びはボケているって認識で良いのだろうか……?

これまでの透は草間家に居候する身の上だったけど、その理由は住む家が無いから、紫呉達の厚意に甘んじているからというものだった
それがこの回で透の口から草間家に帰りたいという言葉が出て、それをとても良いタイミングで由希と夾が受け止める流れは秀逸

そもそもこれまでの透ってあまりにも健気で我慢強くてポジティブだった。
その強さは時に由希や夾の抱える悩みや苦しみを解きほぐし分かち合うのに役立った。けれどその反面、人に自分の願望をぶつけるのが苦手なタイプになってしまっていたように思う
だから今回の別れについても辛いという感情を見せようとしない。透がそれを見せないから、透との別れにもやもやを抱える由希と夾も止めることが出来ない

透はそういった強さが有って、もう一つ言えば人の悪意にちょっと鈍くて
だからか、透が本音を明らかにしたのはぎりぎりになってから。親戚一家から悪意を叩きつけられて、草間家を悪く言われ、母を悪く言われ。そうした事があった後にお爺さんは我慢しなくていいと言ってくれた。
ここで披露された透の本音。それは間違いなく透が隠していた望みなんだけど、それに向けて踏み出すにはまだ透の力だけでは足りない。ここで由希と夾が透の手を引くために現れたのは本当に格好良かった

二人は透に「帰ろう」と言い、透はその後「ただいま」と言えた。ちょっと風変わりな出会い方をした彼女らがようやくそれぞれが望んだ形で一緒に暮らせるようになった。
とても良い話だった



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