生き残った者には烏が授けられたんだけど、善逸だけどう見ても雀な光景はちょっと笑ってしまう
本作の特徴の一つに挙げられるのは炭治郎の分け隔てない優しさ。
前回は手鬼の所業に怒り、此処で倒さなくてはと刃を向けたのにいざ倒したら手鬼に対して悲しそうな顔を向ける
炭治郎が残虐な鬼に対してもそのような感情を見せるのは禰豆子の存在が有るからだろうね
禰豆子は炭治郎の目の前で鬼に変わってしまった。だから炭治郎は鬼が元は人間であることを嫌というほど知っている。
そして鼻が効きすぎる炭治郎は手鬼から悲しい背景があることも悟ってしまう
かと言って手鬼のした所業は悪そのもの。だから倒されるのは当たり前
けれど、手鬼の悲しさを察した炭治郎は消える間際の手鬼の手を握り、来世の幸福を願う。その行動で、兄を喰い行き止まりに迷い込み、山に閉じ込められ独りになってしまった手鬼は兄の元へと帰ることが出来る
同時に手鬼が倒されたことで迷い留まっていた錆兎達の魂も鱗滝の元へ帰る事ができる
そうして試練を終えた炭治郎は鱗滝の元へ
それは禰豆子が丁度目覚めたタイミングであり炭治郎はようやく禰豆子を抱きしめられる。それは家族の元へ帰ってきたという何よりの証し
同時に鱗滝にとっては念願の弟子が帰ってきた瞬間
兄は妹の元へ帰り、同時に師匠の元へと帰る。この光景はとても素晴らしいものだった
ただ、ここから安穏とした日々が始まるわけではなく
鬼殺隊になった炭治郎のこれからの居場所は鬼が人に害為す場所。炭治郎の有るべき場所はこれから戦場ばかりになってしまう
正直、鬼滅の刃の序盤の話って今後の展開を思えば少し地味な印象があったのだけど、ufotableは上手く料理して素晴らしい作品に仕上げているね