壁の中でアルミンは海を見たいと望み、壁の中でフェイは飛行船から見る光景を望んだ。この違いは文化レベルの違いなんだろうか
今回は遂に長年の目的であったイェーガー家の地下室に辿り着き真実が描かれ始めるわけだけど、家のある場所へ辿る道の中でエレンとミカサは巨人に襲われる前の街の光景を思い返す。それは全てが壊れ戻ってこないという事実を受け入れるための準備なのかも知れないね
ただ、それだけゆっくりと家へ辿り着き、本を探す時間が有ったと言うのに、いざ本を前にすればエレンはすぐに開く勇気がない。ミカサと一緒に開かざるを得なかったように、誰もがその真実を受け入れる準備が出来ていたわけではない。
アルミンは目覚めて早々明かされたエルヴィンの代わりに生かされたという話を受け入れることが出来ない。自分よりエルヴィンを生かすべきだった、自分はエルヴィンの代わりなんてなれないと蒼白な表情で言う。
ハンジの言葉で一旦は矛を収めるけど、納得できたわけではないだろうね
ナイルはエルヴィンから歴史書が改ざんされているのではないかと言う話を聞いた際、受け入れることが出来なかった。その時は茶化してしまったが、ようやくエルヴィンの話を受け入れられる下地が出来た。しかし、エルヴィンが死んだ今となってはそれはもう遅すぎる。
調査兵団の帰還、ウォール・マリアの奪還。その報を聞き歓喜する住民たち。けれど、一方でその偉業を成し遂げた調査兵団が壊滅状態であるなんて真実を受け入れる準備など欠片も出来ていないのだろうな……
グリシャは地下室を普通の実験室に見えるように偽装していた。いわばすぐに真実に気付け無いようにする細工
それは子供の頃、壁の外に何が在るのか、その真実への備えを全くしないまま飛び出した経験からの反省なのかもしれないなんて思ってしまった。
そして真実が明かされる回想編が始まり。ここからイェーガー一家の因縁が始まるかと思うと……