翠、オリジナルゲーム作成に挑戦するの回
これまで遊ぶ側だった人間が作る側に回るって本当に大変なことだと思う。作中では綾達によってその出来に幾つもの意見が出たけど、そもそも一応の形として出来上がる時点で一つの及第点とも言える
冒頭で話されるのはボードゲーム後進国としての日本の現状。店長はそれに対してビジネスもマーケットもこれからだと言う。今が駄目だからといっていつまでも駄目なままではないというわけだね
その言葉は今回の翠をよく表しているね。
翠は自分が作り上げるゲームを完璧なものにすべく努力し続ける。けれど、途中の成果を綾達には見せようとはしなかった
それは完璧なものでなければ人に見せられるレベルじゃないというプライドの他に、中途半端なゲームでは楽しく遊べるものになっていないという考え方によるものだね。
それが少し変わるのはジョージに煽られてから
ここから翠はムキになってゲームを徹夜で完成させる。彼女の中では完成すれば楽しく遊べるゲームになっているという理論
翠は頭の中で考えた面白いゲームを作り上げた。楽しく遊べる状態になった自負があるから綾達にも見せられる。綾達もルール説明された時点では「凄く面白そう!」と好印象
ここまでは頭の中で考えたものをそのまま出しているから翠の想像から外れることはない
でも、アイデアを形にして他の人に触れさせれば自分では思いもしなかった意見が出てくる。実際にプレイしてみれば綾達からすれば物足りない点が溢れるように出てくる
ここで翠が凄いのは綾達の意見を一蹴せず自分のゲームを面白くするために更に意見を求めたことだね
プレイヤーからの批判に耳を貸し、自分のプライドよりも他人の楽しさを優先できた翠。ジョージが言うように翠はデザイナーとしての一歩を正しく踏み出せたようだね