珍しい理珠回。だというのに皆面白いように理珠の想いがスルーされる
受験生にとっては進路を考える上で大切なオープンキャンパス。けれど成幸と関城にとっては理珠とお出かけする機会である点の方が大きな意味を持つ。成幸は関城と理珠を二人きりにしようとするし、関城はその逆をする。どちらも相手を慮っての事であるが、肝心の理珠を慮ったものではない。
この状況を補強する存在として数学教授も理珠の志望を気にせず彼女を数学科に誘おうとする
三人での楽しいお出かけを期待していた理珠。酔って普段よりも強弁となった彼女を前にしてようやく成幸は自分の間違いに気づくことができるし、理珠もその状態にならないと自分の気持ちを開かせない
Bパート、奇跡的な確率で連敗を重ねる理珠。店の損害を回避するなら当初成幸がしたように理珠にゲームさせなければいい。けれどそれは理珠の気持ちを無視したもの
あすみのフォローは確実な方法で店の損害を回避しつつ、理珠にもゲームを楽しませようとする。場の中心にいる理珠が楽しめば客だって楽しくなる
失敗を回避するのではなく誰かに成功体験をさせることで場を盛り上げる最良の方法となるわけだね。これは理珠の気持ちも客の気持ちも考えた手法
最後に成幸は理珠の心理学に進む意志を再確認する。成幸は今回の話を通して少しずつ理珠の気持ちを理解していく流れだったわけだけど、それは理珠も同じ。
仮初とはいえ、ボードゲームで勝てたことで理珠はゲームで勝てるようになる以外の志望理由を自分が持っていることを知る。他人や自分の心をもっと知りたいと思っている今の理珠なら進路が揺らぐなんて事はないのだろうね
……成幸の呼び方がかな~り揺らいでいたのはちょっと笑ってしまったが