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良い

役者が揃ってきた事で物語の全容が見えてくると同時に普通の人間でしか無い紗季とそれ以外の差も見えてきてしまった印象
今回は異なる世界を隔てる境界線が明確に見えてきたように思える

冒頭、琴子と紗季は九郎と鋼人七瀬が織りなす戦いを見守るしか出来ない
鉄骨を操る怪物の前に出られるのは頭を潰される覚悟のある者だけ
身体的には普通の人間でしか無い琴子と紗季は自販機の向こう側の世界に入れない

そこでは九郎と怪物の違いはなく、紗季は両者を平等に恐れる。琴子は怪物の世界を見慣れているためか、九郎の不死性を保険の心配をしなくて良いなんて呑気に考えるが、人間の世界に居る紗季は九郎との子供や結婚を考えられず別れるに至った事情が話される

両者を隔てる境界線が壊れるのは琴子が自販機の向こう側に踏み出してから。鋼人は消え、九郎は朴訥した青年に戻る
かといって琴子はペースを握れない。紗季は境界線として機能した自販機からコーヒーを購入し九郎に渡す。この瞬間に九郎は怪物の世界から人間の世界に戻り、元恋人の世界を作り出す。
そうなると今カノの琴子はその世界に簡単に入れなくなる

紗季の部屋で展開される話も基本的に人間の世界での話。となると、元恋仲である紗季と九郎の間に微妙な空気が流れたっておかしくないが、紗季はベッドに、琴子は椅子に、九郎はその隣に座ることで両者の間に境界線ができ、紗季を必要以上に警戒させない空間となる
琴子はそういった二人の空気に気付いたから人間の世界に居ながら、紗季に九郎を諦めさせるために怪物の世界の話をする

人々の想像を媒介にして形を得る”想像力の怪物”。本来は噂話などの不確かなものに名と形が与えられて怪異となるわけだけど、鋼人七瀬はまとめサイトによって名と形を与えられ不確かな怪異となった鋼人七瀬。
このネットの世界に居る存在に対して現実の世界に居る琴子達がどう対処していくのか、そしてそれをどのように描いていくのか楽しみだね



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