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良い

亡霊が鉄骨を持って跋扈する現実に勝る、鋼人七瀬など存在しないという虚構を求められる琴子
推理モノである本作で必要とされるのは真相ではなく、真相を覆す嘘であるという点は面白いね

琴子は虚構を立ち上げるために事前に事件について調べ、紗季から警察の捜査状況も知った。更に現場を見ていた亡霊の証言も得ている。普通の推理モノなら充分すぎる証拠だが、琴子が求めるのは真相ではなく虚構。
真相に繋がる物証よりも虚構をぶち上げる論拠を探している。極論、犯人すら必要としない

人々の納得を必要とするのだから、そこには合理的な解釈が求められる。合理的であれば人々は信じてしまう
そもそも、私達はニュースや本で見る情報のそれらが真相だから信じているのではなく、合理的だと感じたから信じているわけで
それを考えると琴子の狙いも充分成立しそうな気もする。これもある意味、視聴者が琴子の主張を「合理的だ」と感じたから納得できる展開とも言える

けれど、怪異なんて頭から信じないと決めている人間は別なわけで
寺田は怪異が跋扈する現実を信じず、人間が起こしているという虚構を信じ行動した。だからこそ、鋼人が本物の亡霊であった為に寺田は倒れた
生半可な虚構では立ち向かえないという突きつけられたシーンであるように思えた

これまでは現実に鋼人を見た者は少ないから、怪異の存在する現実を打ち破る道も容易かった。けれど、寺田の死によって怪異が人を殺す現実を虚構によって別のものに塗り替えねばならなくなった
鋼人七瀬対策が難事件に跳ね上がった事で物語は益々面白さを増していくね



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