これまでも幾度かに渡って「日南の遣り方は正しいのか?」と疑念を持たせるような描写はあったけれど、今回は更に踏み込んで日南葵という人間が本質的に持つ問題点に突っ込む話になっているね
水沢としては思わず羨んでしまうものであり、一歩引いてる自分を変えようと思う程の中村達や友崎の不器用な正直さ
倣うようにあの水沢が本音を曝け出した。だというのに日南はそれに対しても仮面を被り続けたまま
これは水沢の言葉では日南は揺らがなかったという意味に留まらず、日南にとって水沢は本音を明かすに値しない人間という意味でも有るのだろうね
向かい合う相手に本音をぶつければ本音を返してくれる、望ましい関係。それは友崎と風香のデート風景では明確になっているね
スキルを使った会話では不調だった。けれど、その時思った事だけを口にするような会話ではむしろ喋りやすくなっていた
人生というゲームでは強キャラとしてスキルを使い熟した会話だけが正しいのではないと察せられる描写
水沢の告白、風香との遣り取り
それらは日南への疑念を確信に変えるものであり、同時に日南に届けなければならない言葉があると友崎に認識させるもの
ここで日南の対応が水沢と大きく異なるのは日南にとって友崎は仮面で相対する相手では無かったのだろうけど、強靭な信念で仮面を被り続ける日南には今の友崎の本音は通じないのは残酷
人生というゲームにおける弱者という意味で使われた弱キャラという言葉。けれど、ラストでは相手に本気で向き合い言葉を届けられる技量を指して弱キャラと言っている。それは日南の基準における弱キャラではなく友崎の指標に拠る弱キャラ
友崎は弱キャラを抜け出して日南葵を変えられるのか、一つの分水嶺となりそうだね