朝倉が言及した多くのファンが長瀬麻奈の幻を追っているという点は印象的
本作は星見プロのアイドル達が成長する物語なのだけど、同時に既に死んでしまっている長瀬麻奈が正しく幻に帰るまでの物語だったのかもしれないと思った
牧野や芽衣の前から姿を消した麻奈。2人は麻奈の不在を知るが、挨拶に来たさくらと琴乃は不在を知らない
元から麻奈が見えていなかった2人には実際の麻奈の存在に関係なく、幻の麻奈を見ようとしているから見えなくても言葉を捧げられる
幻に向かうさくらと琴乃に麻奈とのサヨナラは必要ない
でも、麻奈が見えている牧野と芽衣は別。特に女子高生だった時もアイドルだった時も幽霊の時も近くに居続けた牧野は麻奈を幻と思わない。だから見えなくてもそこに居るかのように呼び掛け続けるし、さくら達のステージを麻奈が見たらどういうか代弁できる
牧野は見えなくなっただけでは麻奈とサヨナラできない
琴乃達が決勝という大切な日を最初の一歩を踏み出した場所から始めたように、牧野と琴乃がサヨナラするのは最初の一歩が始まった教室が最も相応しい
伝えられなかった心残り、アイドルとマネージャーの境界を踏み越える言葉。それらによって正しく終わる2人のサヨナラ
牧野が麻奈の消失に涙するシーンは歌も相まって素晴らしかった
コミック版を読んでいる自分としては牧野と麻奈の遣り取りに色々と心に来るものが有ったり。そういった意味では牧野と麻奈の物語がこうしてしっかりと描かれた点は良かったな
どうやらゲームはアニメの続きの物語となるようだし、ゲームにおいてさくら達がどう成長していくのか早く体感したいものですよ