千夏と千秋メイン回。双子だから同じ部分・異なる部分を見つけようとしてしまうけれど、その発想は双子ならそっくりな筈という思い込みが土台にある
でも双子だからそっくりだなんて、当たり前なわけがないんだよね。それが見えてくる丁寧な内容だったかな
千夏と千秋の道を考える上で、専科の存在はヒントになるね
里見を始めとした歌劇団トップはキラキラした存在。専科は里見達とは異なる雰囲気を持つけれど、里見達トップからも一目置かれている特別な存在
同じ歌劇団だけど、全く同じではない。異なる道に進んだ者達
千夏と千秋、紅華への夢を抱いた瞬間は同じで他の多くも同じ。だけど、あの瞬間に千秋(?)だけ前歯が欠けているように常に何もかもが同じとは限らない。そもそも別個の人間なのだから
その違いが明確に出てしまったのが紅華の合否判定。二人の間に蟠った哀しみは一緒に合格できなかったことではなく、違いが見えてしまったことへの哀しみなのかな
あの経験によって2人に違いが生じたのではなく、そもそも違いを持っていたというのが正しいのだろうね。
ジュリエットを選んだ千秋、選べなかった千夏。ミレイに話しかけられる千秋と話せない千夏
探せばもっと二人の違いは見えてくる。でも、それはズレているから違うのではなく、個性が有るから違う
一緒の合格、シンメトリーな部屋。それらは双子だからそうなるのではなく、ある意味足掻きだったのかもしれない。さらさが言うように2人は双子になろうとしていた
それが無理だと突き付けられたのが嫉妬であり喧嘩だったのだろうね。
準備も出来ないままに訪れた分かれ道に翻弄され苦しんだ千夏と千秋
でも、道が異なったとしても違うままではない。それこそ、組に所属する里見達と専科のミレイ達が同じ舞台を構成できるように
千夏と千秋も異なる道の先で頑張ってもう一度交われば、望む額縁は形作られるのかもしれないね