奇策を重ね、出来る事は何でもやると言わんばかりの気勢を見せる八虎。何が何でも自分の作品を評価させるという全身全霊の本気を感じさせるね
そこまで行くともはや合格よりも上の目的が出来上がるのかもしれない。そういった領域に八虎は辿り着けたのかも
絵画で強い人とはどのような人か?
八虎は自信を持ってる人が一番強いと、自分以外を強いと考えるけれど、世田介は八虎の方こそ自信が有るように見えると返しているね
結局この二人が合格したわけだけど、二人だけを見ても合格できる程の強さが何であるかは見えてこない
才能面で言えば桑名が抜け出ていた筈なのに、彼女は不合格
だから才能とか自信ではなく、自分の武器を持っている人が一番強いのではないかと思えてしまう
世田介なら絵の巧さを事実と捉えられる武器
自信が無い八虎はそれを補う努力と戦略を遂に自分の武器だと思えるようになれた。それが合格に繋がったのではないかと思えた
八虎は試験の感想で受かるかどうかよりも、やりきれなかった点を反省している。自分が描く絵を完成させられなかった悔しさや絵を継続させようという意思の現れ。それは合格をゴールと、行き止まりと考えていない何よりの証と言えるのだろうね
合格は八虎の絵が評価された証。でも八虎はすぐに喜ばず、世田介に会い入学手続きを見て初めて喜びの感情が湧く。それは自分が世田介と同じくらい評価されたと判ったから
もう一つの喜びは八虎に知られない形で。八虎を絵の道に引き込んだ森がぽつりと漏らした言葉。それこそが八虎の絵を最大限に評価し、物語を締める言葉だと感じられたね