暖かい春を待つ冬の季節、そこで出逢うのは過去に想いを置いてきてしまった人たちか
春に向け想いを一新したい。その為には今抱えている想いと付き合い方を改める必要がある。そういった事を感じさせる話だったかな
和が出逢った男性が気にしているのは些細な事ばかりだけど機を逸したままだから足が進まない。墓参りして今までを改めたいのに、改めた自分でないと墓へ向かえない
和の解決策が良いね。中途半端だから心を決められない人へ中途半端な自分が作った菓子を渡す事で折り合いをつけさせたわけだ
未熟だから、知り合いだから。それは詭弁だけど今の男性にとっては負担なく折り合えるポイントだったのだろうね。そして中途半端だから次を約束できる。その『次』は再びの墓参りも含むのかもしれないね
……和はあの男性が再訪する前に未熟者からの脱却が求められてしまったけど(笑)
名前イジりは小さい時分には響くし引きずってしまう。まだ自分の名前との付き合いが短いから、名前の魅力を知らなくて他人の意地悪を跳ね返せない
だから小梅は嫌いになりそうな名前よりも好きなアニメヒロインの名前の方が折り合いをつけられそうだったのだろうね
お鶴さんの記憶に眠っていた過去の恋物語。親に許されず、許されない事を許せず。折り合いをつけられなかったから開かなかった恋の花
とても長い時を超えて吹いた梅の風。未開紅を好きと知って「良かった」と呟いたお鶴さんはあの頃を温かい記憶として捉えられたのかな
祖母の来歴や名前の由来を知り、自分の名前を大好きと言えるようになった小梅。彼女にとって『小梅』という名前がとても格好良くて、そして綺麗なイメージを抱けるようになったのだろうね
そういった変化にとても心温まるエピソードだったよ