バンド活動は始まったのに、いつになっても決まらない名前。それは自分達の進行方向が決まらないも同じ。予備校を続けながらバンドもする仁菜は中途半端
でも、それ以上に中途半端な状態が桃香。バンドはしても続ける気は無い。後ろ向きな桃香に小指を立てて反抗する仁菜の気持ち良い鬱陶しさがとても良かったよ
ぼんやりとプロは意識出来ても誰も良いバンド名を思い付かない。それは皆で共有できる方針への納得を得られないから
それを別方向から突き付けるのが涼音だね。仁菜が放置していた家の事やら予備校への重心を思い出させる
仁菜が重んじるべきはバンドか予備校か。仁菜をバンドに引きずり込んだ桃香は教えてくれない
仁菜と桃香だけなら行き詰まる局面に智やミネの棘が刺さる事で仁菜の棘は先鋭さを取り戻したようで
頼る人が居ないとか、怖くてもステージに立つとかは自力で進んでいくとの意味で。今の仁菜は桃香や家族の助けを得て中途半端な立場にいる。逆に言えば自力で進めれば中途半端から脱せれる、自然とバンド名も決まる
仁菜の初期衝動である理不尽への反抗、鬱屈を力にする反骨精神
偶然目に入った単語をバンド名にしてしまう傲慢さ、自分の言葉をただ連ねる無茶苦茶なステージング
それ故に強烈な個性を放つロックンロールは凄まじいまでの力を持って他者を巻き込むもの。遂に口にした中途半端からの脱却、これに桃香はどう応じるのかな?