まるで絵画を見ているかのような気分にさせる素晴らしい作品…
好きになった人は高嶺の花、告白以前に名前を覚えて貰うのすら一大事。そのような境遇だからこそ、一歩一歩彼女に近付いていく工程がとても尊く感じられる
それは話の展開だけでなく、一つ一つのシーンがとても緻密に描かれているからなのだろうね
大喜と千夏の接点はせいぜい朝練の時間くらいで遠くから見遣るしか出来ない。だから彼女が監督と何か話していても内容を知れやしない
大喜の恋がきらめきを失わないのは、スポーツ選手らしく挑戦心を保ち続けるから。その感情が千夏のくしゃみに接した際に過剰な行動をさせる原動力になった
それは確かな一歩だね
大きな変化の一歩となったのは1on1で向き合った時かな
相手の挙動に注視する競技は大喜がどれだけ千夏を見ているかを示すものになるね。また、千夏に大喜の人となりを教えるものともなっている
本作が良いのはここで大喜が知らず知らずして千夏に最も大切な事を知らせている、思い出させている点だろうね
一歩ずつ踏みしめていた大喜が大きく駆け出すのは千夏が遠くに行ってしまうと思い込んだから。でも、それだって告白できないという理由でなく彼女が遣りたい事を出来なくなる虞から
結局勘違いだったそれは、けれど千夏に大喜という人となりをアピールする最高のシーンになったような
そのように綺麗なオチが付いた後にまさかの同居エンドとか吃驚させられたよ……
この事態に今回は活躍が控え目だった雛がどう絡んでくるのか楽しみすぎる…!