勝負の結果は複合的なものだから勝ち負けの理由を明確に求められるものではない
ただ、勝者と敗者という差は有るのだから何か違いはある。その違いとは何なのか?針生と兵頭の違いは単純な実力差かもしれない。でも大喜と遊佐の違いは何なのか?
簡単に説明できない理由を探るかのような回に思えたよ
同じくインターハイを目指す大喜と千夏は似た朝となる。そこに違いが有るとすれば大喜は千夏の言動を気にしていて、千夏は大喜を応援する気持ちがあった点
でもそんなの些細な筈だから勝敗の理由にはならない。でも勝利を求める集中力は違ったかもしれない
前回、針生との試合感触が良かった事で大喜は高い目標により現実味を感じるようになった
兵頭ペアへの試合は観衆に驚きを齎すものに。針生ですら勝ちを拾えない相手から注目を向けられる程の反撃を示した。ただ、大喜は兵頭からの注目に気付かないね
厳しい言い方をすれば大喜は視野が狭まっている
対して千夏は大喜への声掛けをしっかり考え、彼の決意文言の横に自分も書き加える視野の広さが有る。これは大喜の力となっているね
大喜の視野の狭まりが際立つのはトーナメント表を見た際に針生との試合に自信を示すシーン。気持ちの良いそれは逆に兵頭や針生以外の選手を軽んじているとも言える
だから遊佐相手に取り零したのは必定、大喜は高い目標ばかりを見ていた為に自分が誰と向き合っていたかを見れていなかった。それは大会中に他所の選手に親切を示す行動にも間接的に現れている
ただ、今回は敗北に繋がっただけで大喜の心構えそのものは良い筈なんだよね。同じ競技者である針生や雛から好印象を持たれるのは当然
だから大喜も成長すれば遊佐のように来年には注目選手になるかもしれない。けれど、千夏は今を戦っている
大事な成果をしっかり掴んだ千夏を見て逃げ出した大喜。このような悔しさを乗り越えてこそ勝ちを拾える選手と成れるのだろうね