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良い

少し忘れていたけれど、そういえば甚夜って疾うの昔に刀を持つ理由を無くしている者と言えるのか
最初は巫女守として白夜を守る為に刀を振るっていた。けれど、彼女を喪い仇の鈴音を殺すつもりかも決められていない。そんな彼は刀を何の為に持つのか、その理由すら曖昧なままに鬼を斬り続けている
そう思うと幕末の動乱の中で己が刀を何に捧げるかを定める武士達の姿が広がりを見せれば見せるほど、甚夜の在り方は浮いてしまうものとなるね

甚夜の刀は畠山が陰謀を巡らせた上で雇おうとする程に注目を集めている
けれど彼が主眼を置くのは鬼や妖刀を滅する事のみ。その在り方は純粋なようでいて、時代の移り変わりに応じて刀や己の在り方を見定めていく者達と乖離しているね
出逢った当初はのんびりした風すら有った直次ですら公儀と己の関係に苦慮している。その姿と並べば世を論じない甚夜は時代に馴染めていない

甚夜や幕末のざわつきを見た後にあの回想を見た為か、意外な想いを感じ取ってしまったような
兼臣と夜刀は刀によって己の在り方を表すのではなく、刀を通して人と鬼が共生する世を表そうとした
だというのに、その刀で又六が妻を斬り殺してしまい、刀で己を惑わした気になっていたのは刀に籠められた想いが踏みにじられているね
己の為に刀の振るい方を定めるか、刀の為に己の在り方を定めるか。時代の移り変わりに添い遂げられない甚夜は刀に振り回される武士達を見てどう感じるのだろうね?



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