誰だって頑張ったことを褒められたいし、時には褒められるために頑張ることもある。そういった感情に溢れていた回だった。
前回はトールが小林に認められるために暴走してしまったけれど、小林が言うようにトールと小林の間柄って親友に近いものになってきたように思う。トールも何が何でも小林と恋愛関係になりたいというわけでもないし
対してカンナが小林に求めているものってずばり「家族」なんだろうなと感じる。でも小林はなりゆきでカンナを受け入れたから、親になる覚悟があったわけじゃないんだよね。だからカンナが運動会に来てほしいと望んでもすぐにはイエスと言えない。これはカンナの感情に気付けなかったということだけでなく、保護者として運動会に行くことでカンナの親として認識されてしまうことに踏ん切りがつかなかったということもあったりするのかな?
そんな二人が親と子の関係になっていく描写が面白い。カンナは小林が仕事をしている姿を見てこれ以上無理しないでほしいと「来なくていい」と嘘を言う場面は親のために欲しいものを我慢する子供のようだし、運動会に行くために仕事を頑張り夜遅くに帰宅した姿はまるで父親のように思える。そんな過程を経たから滝谷から再度、問われた時の答えが「行くべきだと思った」になるんだろうな
ここで描かれている運動会って親が子供を応援する姿が強調されてるなぁ。才川の家族なんて非常にその傾向が強い。翔太もルコアが応援に来ていたけどそのおかげで騎馬戦で勝っていたし(笑)
リレーで差をつけられた際はてっきりドラゴンの力を使うのか一瞬ハラハラしてしまった。でも子供でいることを重視するカンナだからこそ、ドラゴンの力に頼らず頑張って走り抜けたんだろうな。
そして運動会が終わり子供が主役の時間ではなくなったからこそ、公園でカンナは運動会のために頑張った小林や美味しいお弁当を作ってくれたトールに感謝を伝える時間になる。小林にとって今回はカンナのこの言葉が何よりの報酬になったのだろうなと思った