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良い (4.3)

とても綺麗なOP。夏目友人帳シリーズとしては珍しい方向性の気もするけど、これはこれでありかも

今回登場した幼い夏目は若返っている訳だから厳密には幼少期とは異なる点があるんだろうけど、幼い夏目貴志がどのように周囲を見ていたのかが改めて判る作りになっている
記憶の混乱がある中でも妙に冷静に状況を理解できたり、親しく接してきた多軌や田沼への遠慮がちな距離感などが普通の子供らしからぬ様子を感じさせる。祭りや釣りを友達としたなんて話を御伽話みたいと表現するのは悲しく感じてしまうけど、同時に現在の夏目はそういった御伽噺のような体験を経て形成されたと考えることも出来る

そもそも冒頭のつきひぐいだってあれほど怪しげな見た目だったのだから助ける必要なんてないのに、それでも夏目が助けたのは自身が周囲に助けられてきた経験があるからだろうね
そんな経験をまだしていない幼い夏目が妖怪を見た後に田沼を見て逃げ出したのは誰も頼ることが出来ない不信感の現れか。そんな夏目を多軌と田沼が掴み止めたのは印象的
助けられたことで田沼と多軌を信用できるようになり、更に藤原夫妻に大切にされていることを知ることで、夏目が将来の自分に期待できるようになる展開はとても暖かい

新しく在りたいか月日を重ねたいかはそれぞれ違うとつきひぐいにニャンコ先生は言うけれど、この言葉は夏目だけでなくニャンコ先生にも当てはまる言葉。今回のニャンコ先生にはもう一つ選択肢があったはずで、それは友人帳を奪ってしまうこと。それをせず夏目のために奔走したのは夏目との関係を清算することをよしとせず、まだまだ腐れ縁として共にいる日々を望んだからだろうね
ラストの寄り添って眠る彼らからはこれまでに積み重ねた多くが見えてくるようでした



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