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とても良い (4.6)

前回の話でも夏目や月子からは名取やタクマを心配し支えようとする姿勢が見受けられたけど、それは名取やタクマも同じで有ることがよく判る話だった
名取は夏目が隠しているものを大事なものと理解しているけれど、夏目には普通に生きてほしいと願っているからこそ柊に調べるよう命じる
タクマは式の暴走を自身の落ち度によるものと理解していたが、月子を護るために式を切り捨てる覚悟を決めた

又、同じことが前回あれだけ恐怖の対象として描かれていた式達にも当てはまることは驚きだった。
銀露が夏目を襲ったのはタクマと月子を守り続け、徘徊する仲間の式に対してけじめをつけるつもりだったから。ジンベが呪詛を掛けたのはそれを打ち払うことで自分が役に立つと証明し、もう一度タクマに見て欲しかったから。明示されていないけど紅紐も単純に家の中に帰りたいとの思いだったんだろうね

これらの人物たちが抱えるのはとても純粋な感情でどこにも悪意などないのだけれど、これまで見えていた、関わることが出来ていたものとの間に壁ができたことで歪みが生じてしまったのは悲しいなぁ。月子が護符を貼ったのだって式を追い出そうとしたのではなく、式が見えなくなったことで落ち込む父を守ろうとしただけだからな……

そんな両者を繋いだのが夏目だったのはいつもの事なんだけど、命の危険があると忠告された解約の儀を躊躇無く行なってしまったのは見ていて不安になる
名取が過剰とも言える対応を取るのも仕方ない。それが夏目に今回の事件のような結果を招くことにならなければよいのだけど



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