これまでの話が嘘だったのかのように穏やかな話だった。これからもこんな感じが続けば良いのだけど、そうならないんだろうな……
第一話の時は力を無闇に使うなと注意していた蔵六が、「力を使うんだったら考えて使え」とか迷子になった際には「前みたいに俺を呼べ」と発言するようになるとは思わなかったなぁ。
これは前回までの騒動を体験したことで紗名の在り方やアリスの力が紗名に一生ついてまわる切り離せないものであると理解したためかな。「それも含めてお前さんだろう」との言葉からは紗名にとって蔵六が良き理解者になったことがよく判る
また第一話で小さな花を持って告白に挑んでいたヤクザ屋さんが再登場。あの女学生がその時の相手かな。あんな可愛い女の子へ告白するためにがちがちになっていたかと思うとなんとも微笑ましくなってしまう
見るからに訳ありだけど「色々あってな」と一言で済ませたり、会場を蔵六の花で飾らせたりする辺りに彼の人の良さが見えてくる気がする。だからこそ蔵六も彼に対して紗名との関係を同じ言葉で返せるのだろうね
蔵六と正式な養子縁組をした紗名。あの書類そのものは家族になった証明では有るけれど、やはりただの紙であり第三話の時に内藤が提案したことの延長に過ぎない。今回紗名があそこまで喜んだのはその直前に蔵六が家族らしい行動を取ったことも大きいだろうね
紗名が美容院に居ないと気付き大慌てで出てきて、そのままずっと探し回っていた蔵六。紗名が特異な力を持っているから狙われやすい存在であると理解しているのもあるんだろうけど、あの光景は単純に親が無邪気な子供を心配して探す姿に見えてしまう。
早苗が紗名に家族ってなんだ?と聞かれた際に抱きつきながら「紗名ちゃんは早苗の家族だよ」と伝えていたように、書類に書かれた内容以上に蔵六の言動は紗名が家族であると認めているように感じられた
だからこそ、紗名の紙に何度も新しい名前を書いたり、新聞紙を取る際に横着せずにきちんと取った行動は自分が樫村家の人間であると認めた証なんだろうなと思えた。