100の目を持つ巨人は「SNSをはじめとするネット社会」の暗喩に思えました。
不特定多数の人が絶えずネット上の情報を求める姿は、一度も眠らず全てを知ることができる巨人の姿と重なります。また、「安らぎと平和が訪れた」とはネットによる生活の利便性を指しているように思えます。
裏切りを報告した巨人が全ての人から怒りを受けたことは、有名人の不謹慎な発言があると炎上騒ぎが起きる一方で必要以上に攻撃的な書き込みが問題になり、ネットの問題点や利用のマナーが話題になることを連想させます。
本編中で孔雀はカスタマーセンターを象徴しているように描写されていました。なので、巨人が孔雀の羽になって眠ることができたということは、行政機関によってネット上の誹謗中傷やプライバシーの侵害、反体制的な言動を監視されてる社会体制を意味しているように思います。実際、主人公の親がそんな感じの仕事をしていましたし。
舞台は情報都市トムソーヤ島、主要なキャラ名がハック、ベリィ、フィンということで、トムソーヤの冒険が根底にあるのは明らか(トムソーヤの友だちの名前はハックルベリー・フィン)で、いたずらやサボりが全面に出ていたのもそれが理由なのでしょう。実際は、いたずらやサボりをするから、トムソーヤの冒険をベースにしたのかもしれませんが。
1話を見た感じだと、いたずらやサボりが引き起こす社会体制への挑戦的なことがテーマの一つなのかなと思いました。
ゼロの存在が何を意味するのかとか、続きが気になる作品です。