敏腕映画プロデューサー・ポンポさんのもとで製作アシスタントをしているジーン。映画に心を奪われた彼は、観た映画をすべて記憶している映画通だ。映画を撮ることにも憧れていたが、自分には無理だと卑屈になる毎日。だが、ポンポさんに15秒CMの制作を任され、映画づくりに没頭する楽しさを知るのだった。 ある日、ジーンはポンポさんから次に制作する映画『MEISTER』の脚本を渡される。伝説の俳優の復帰作にして、頭がしびれるほど興奮する内容。大ヒットを確信するが……なんと、監督に指名されたのはCMが評価されたジーンだった! ポンポさんの目利きにかなった新人女優をヒロインに迎え、波瀾万丈の撮影が始まろうとしていた。
アランの喫茶店での台詞👈これアタシだ…………
delete押したくなった。
面白かった。
映画の中の映画(?)の出来事と主人公の心情をしばし重ねる演出が良くて、覚醒して編集してるときの映画中の人生の取捨選択と、編集における取捨選択の重ねでウオーっとなった。
「満たされた人間はモノの考え方が浅くなる。幸福は創造の敵」って本当に強烈なエゴだけど、創作なんか強烈なエゴの塊なんだからそれでいいんだよな…。
投資周りで少々横転はしたが、テンポの良すぎる展開すらも尺で理由をカバーしてきたのもニクい。
@シネマシティ 35mmフィルム版極音上映
…ぼくも映画は1.5hくらいがベストだと思います。
ポンポさんでジーンくんが「何かを残すために何かを犠牲にしてきた」こと、そしてそれをダルベールの物語にも見いだしたこと。そこに強く勇気づけられた。次元こそ違えども自分も、切り捨ててきたものはあって、ずっと自問してきたので。
自分の場合はジーンくんやダルベールとは違って、積極的というよりは消極的に切り捨てたというほうが近い。やりたいことをやるために、他にリソースを割くだけの余力がなかったというほうが正確かもしれない。それでも、自分が切り捨てたものを切り捨てず大事にしている人達をうらやましく思ったり、この選択は正しかったのだろうか、他の生き方もあったのではないかという気持ちが拭えなかった。でもポンポさんを観て、それが人生なんだ、すべてを得たように見える人達も見えないところできっといろいろなものを切り捨ててきたんだ、とふっと気が楽になった。人生が選択の連続で、自分が今得ているものが何かを切り捨てたからこそ得られたものであるのなら、自分のド下手な「編集」も少しは意義があったのだろう。
ジーンくんがダルベールを観て「これは自分だ」と気づくシーン、ほぼ同時に観客もジーンくんを観て「これは自分だ」と気づく構造なので、追撮のエピソードの説得力が半端ない。そう、これは自分なのだから、「何かを切り捨てるシーン」は絶対必要だよなと。そのためなら土下座だってするのもわかる。つくづくよく出来た映画だと思う。
https://fusetter.com/tw/zvaoqnbo#all
名作でした
WOWOWで視聴。
映画が好きってこういうことだよね!
ジーンくんの映画バカなところ、ヒロインの苦労話からのサクセスストーリー、現場のノリで台本に無い場面を撮ったり、編集次第で映画が変わるところとか、それを描くに辺り撮影シーンに全然無かった場面を持ってきたり、追加シーンを撮ったり…なんか全てが良かった (まとまりのない感想)。
そう、映画は90分〜100分くらいがベストだよ…。
圧倒的熱量が注がれた作品、クラウドファンディングとか
漫画と違う部分もあるがジーニくんが最後、原作同様映
画マニア的な気持ち悪いこと言ったので全て良し
正月で実家に帰省した兄夫婦と一緒に観た。特に書き足す感想はない。
「こーゆう創作をテーマにした作品って、劇中劇そのものの面白さが説得力になるよね」と言われ、なるほどと思った。
円盤の初鑑賞。劇場版合わせれば3度目。過去の感想に書き足すことはあまりない。
ペーターゼンさんの「誰のために?」という助言から舳が決まったかに見えたが、それ故に「足りないシーン」があることがわかってしまう皮肉。そこからは二転三転、ピンチの連続。濃密な90分。
「映画大好きポンポさん」視聴終了
評価S(神作品)
キャラクター、製作陣、全ての熱量が凄まじかった。熱量に圧倒されて思わず涙してしまった作品はこれが初めてだと思います。「映画を作る」というだけのシンプルなストーリーなのに、全員の想いがこれでもかと詰め込まれており目頭が熱くなった。
改めて思うのが、この作品、そして作品内で作られてる作品が、映画が大好きなポンポさんのために作られた作品だということだ。序盤に「映画は大衆向けではなく、誰か一人見せたい人に焦点を絞って作れ」というシーンでポンポさんが映ったことから始まり、今までエンドロールまで見たことがない、のめり込むまで感動したことない少女を最後まで止まらせたいという動機、そして出来た映画を真っ先にポンポさんに見せて、見事最後まで止まらせ、「君の映画大好きだぞ」という台詞。そして、最後の最後でこの映画で一番好きなところを語るシーン。思わず拍手しそうになった。このオチは痺れる…。最初から最後までポンポさんのための映画だった。
銀行マンがクラウドファンディングで夢に投資するシーン、ナタリーとジーンが序盤で語り合うシーン、そしてなんと言ってもジーンの魂のこもった編集シーン。そこでのセリフの熱量がいちいち凄くて泣かされる。夢が集まるシーンでガッツポーズしながら泣き、映画の中に自分を重ねて魂のカットシーンに泣き。初監督として全て思い出のあるシーンなのに苦悩の末カットしなければならないという決断。これを人生に例えて表現してるのがまた面白い。
今思い返しても、序盤のシーンが後半に意味を持ち始めたりと、無駄なところが無かったんじゃないか?と思うぐらいものすごく作り込まれた映画だった。終盤はもう文句の余地が無いくらい満点の作品でした。
最後に、改めてこの作品の良いところは何か?と聞かれたら、「この映画が90分というところ」です。