アイセアの過去語りから。前世の侵食のことが日記に書かれていたのだろうかと思うと、今のアイセアが受けた衝撃や罪滅ぼしというのがどのような考えのもとだったか考えていくと切ない。
一方でクトリは、日記を残して終わった後のことを気にするのではなく、さりとて欠けていく過去に囚われるでもなく、今の自分が感じている喜びをただ大切にしたいということに気づく。それだけでなく、どうしようもない悲しみですら、それを感じる自分が今ここにいることを噛みしめる。ただ、今だけを感じていく。実際、そうしているクトリはとても幸せそうに見えるのだ。
それでも、コロンのこと、第3話での約束のときに聞いたタリスマンの話、愛人の件など、少しずつ記憶が欠けていく様子が垣間見えてしまうのはどうしようもない。
いよいよ、出立のとき。先輩からもらったペンダントは机の上に遺したまま。想い出も多く欠けているのだろう。それらの悲しみや苦しみも、まだクトリであるという証左。
終末とか運命とかに翻弄され、過去も未来もどうしようもないものでも、今だけは特別なのだろうか。
珍しく表情を見せるレンの顔よ。
予告でリーリァが……