「もし日本の真ん中に、異世界につながる扉が開いたら?」
本作は、そんな突拍子もない設定を「自衛隊」という現実の組織の視点で描き、見事なリアリティと説得力を持たせた作品です。
観る前は誰もが「ファンタジーと自衛隊なんて、本当に成立するの?」と疑いたくなるはずです。ですが、第1話を観た瞬間にその不安は吹き飛びます。
この作品の魅力は、単なるバトルアクションにとどまらず、「政治」や「外交」「文化の違い」といったテーマまでしっかり踏み込んで描いている点にあります。堅苦しくなりがちなテーマですが、異世界の住人たちとの交流を通して描かれるため、すんなりと受け入れられ、思わず納得させられてしまいます。
「もし未知の存在に出会ったら、人はどうやって言葉を交わし、理解し合うのか」という大きな問いに正面から向き合う面白さ。そして、異世界の住人たちの視点によって、現実世界の政治や複雑な人間関係がすっきりと紐解かれていく爽快感。ファンタジーと現実が見事に噛み合った、最後までワクワクして観られる傑作です。
そして一通り観終わったあとには、現場で人々を守る自衛隊に対して、誇らしく思わずにはいられません。
静かに敬礼を贈りたくなる一作です。
日本国内の国会審議という、現実的な政治と法秩序の場に引き出された異世界の神官ロゥリィ・マーキュリーが言ったこの答弁に全てが詰まってる。
「避難民の4分の1が亡くなったと言ったけど、それは違う。伊丹たちは4分の3を救ったのよ。そんなことも理解できないなんて、この国の兵士も苦労するわね」
減点方式で責め立てる政治家やメディアに対し、現実の過酷さと現場の功績を突く一言。現実の世論にもめちゃくちゃ刺さる名シーンです。
近代化された自衛隊という組織がいかにしてその存在価値を示すのか。異世界の勢力に対しても変わらない自衛隊という存在の大きさ、そして「国を守り、他者を救う力」の尊さを力強く印象づけた、見ごたえのある一話です。
YouTubeで期間限定で公開しており、興味があったので見ました。
どちらのお話もテンポよく、ギャグのキレもあり素晴らしいですが、特に挿入歌「愛が世界を動かすの」に出会えて本当に良かったです。