デスゲーム系として期待して見た『多数欠』第1話。心理戦や設定の面白さは伝わってくるものの、映像演出や構成の面で少し「引っかかり」を感じるスタートでした。
特に気になった3つのポイントを挙げます。
場面転換の際、一瞬黒い画面(暗転)を挟む場合と、そのままカットが変わる場合があります。
「何か特別な意図(時間の経過や視点の切り替えなど)があるのか?」と思って観察していましたが、見たところ法則性があまり見えず、ランダムに使われている印象を受けました。
テンポ感を出すためなのか、尺調整なのかは不明ですが、頻繁に挟まれることで没入感が途切れてしまい、少し気になってしまいました。
鬼気迫る心理描写や極限状態の葛藤を描こうとしている姿勢は大いに評価したいところです。
ただ、画面の展開やカット切り替えがあまりにも早すぎる。
キャラクターが追い詰められている命がけの状況なのに、感情を噛み締める「溜め」の時間がないため、視聴者側に緊迫感が波及する前に次のシーンへ素通りしてしまいます。原作の尺を消化する大人の事情もあるのかもしれませんが、もう少し間(ま)を意識した演出が見たかったのが本音です。
第1話ということもあり、怒涛の勢いで世界観や設定、謎が提示されます。
しかし、視聴者が状況を理解したり「どういうことだ?」と考察したりする余白がないままどんどん話が進むため、「謎にワクワクする」というより「置いてけぼりを食らった」という感覚が勝ってしまいました。
設定や「多数決で人が死ぬ」というコンセプト自体は非常にスリリングで魅力的なだけに、演出のバタつきや尺の詰め込み感が勿体なく感じられた第1話でした。
とはいえ、ここからルールを使った本格的な頭脳戦や心理戦が加速していくはず。2話以降、この演出のテンポ感が改善され、ストーリーの面白さがしっかり噛み合ってくることに期待したいです。
コメディと熱いバトルの塩梅が秀逸で、シリアスに寄り切らない独自の演出センスが光ります。画面の端々にクスッとできる小ネタや間合いを仕込む手腕からは、制作陣が楽しんで作っている「良い意味での余裕」を感じます。全編を通して漂う「ずっとうっすら笑える雰囲気」が大変良いです。
予想の斜め上をいくストーリーの浅さとツッコミどころの多さが最大の魅力(褒めてます)。12話通して強敵を匂わせつつ結局仲間同士の対戦しかないのはツッコミを禁じえません(褒めてます)。
オープニングテーマも個性が溢れていて大変良い。気づけば一緒になって口ずさんでしまう楽しさがあり、作品の陽気なトーンを象徴しています。
重くなりすぎず、最後まで独自のノリを貫き通した娯楽作品です。肩の力を抜いてご覧ください。
表層的な羨望で他者の立場を奪っても幸せにはなれないという皮肉『慧月(ケイゲツ)』と、どんな過酷な状況であれ己の意思で適応し前を向く強さ『玲琳(レイリン)』。
第4話時点で、人間が持つ「価値観の多様性」と「生きるための順応力」の美しさを鮮やかに描き出した見事な作品だと痛感しました。
あまり作品の内容に関係ないお話です。
一葉が溺れているシーンを観てハッとしました。
学校の体育教師というのは、生徒の命を守らなければいけない責任が本当に重大だったのだと感じました。当たり前のことではありますが、当時の先生の口からそういった事情を聞ける機会はなかったので今まで気づきませんでした。
当時お世話になった体育の先生方、本当にありがとうございました。
可愛い絵柄に油断していると頭を殴られるような刺激と、爆笑必至の高度な勘違い劇が楽しめます。まさに日常アニメ界の無法者(アウトロー)。
『みつどもえ』という作品の本質と魅力がギュッと詰まった、完璧な第1話です。キレのある下ネタとテンポの良いコメディを求めている方には、間違いなくおすすめできる作品です。
演出やテンポ、一部の心理描写の省略といったアニメならではの課題を抱えつつも、「先の読めない不条理な展開」と「人間の業を描く物語の強さ」でグイグイ見せてくれます。
アニメーションのもっさり感や描写の抜け等へのツッコミどころはありますが、あの黒い球体が提示する絶望の続きを追わざるを得ません。まんまとGANTZの術中にハマってしまう、そんな魅力と歪みを併せ持った作品です。