サービス開始日: 2019-08-01 (1942日目)
概ねどこのサイトでも超高評価は見かけませんが、個人的には満足できる作品でした。
映像やキャラデザは突出したものはなく、色使いものっぺり、顔ものっぺり。作画も、顔だけでなく顔に対して体のパーツが小さかったり、崩れるところがやや。
音楽はEvan callさんという海外の方で、ヴァイオレット・エヴァーガーデンでは西洋クラシックで印象的でしたが、今回はジャズ調の曲が多めで、作画の動かない分を、音楽のお洒落さと臨場感でなんとか良い水準にまで引き上げていた、という感じです。
ストーリーは、テーマだけを掬い取るなら、よくある悪魔退治モノです。よくある設定で、出てくる妖怪なども実際に世界各地にある伝説のキャラばかり。
そんな人でないモノ達と交流するドタバタな日常+民放の刑事ドラマを、笑うせぇるすまんのような不条理劇で覆ったようなものが、この物語のテイストです。好きな人は好きだと思いますが、ちぐはぐとも取れちゃいますね。
人でないモノは、気まぐれだったり傲慢だったり哀れだったりと、人である視聴者からしてみればまさしく浮世離れに映りますので、人でないモノを忠実に描けていると言えばそうですが、腹立たしい部分も。そこが面白いと思えれば、この作品は受け入れられると思います。
以前一話だけを視聴して好みに合わないと放置していた作品。
改めて全話視聴し、印象が変わりました。
個々のキャラのエピソードがこの作品の一番の魅力かなと思えました。基本的にやっていることに正義はありませんが、キャラ個人にはそれなりの正義がちゃんとありますし、それがとても分かりやすく描かれています。そしてなんと言っても全員散り際が美しいです。劇中、こいつ面倒くさいな…と思っても散り際を見てみると、なんか良いやつだったな…と思えてきます。結局、誰もが幸せにはならない物語です。薄々それに気づきつつ、殺しはやめることができない業に囚われています。
そういう展開がクセにもなるので、最後まで飽きが来ずに見ることができました。
映像的に光るものはあまり見られませんでしたが、キャラデザは嫌いじゃないです。
個人的に岩崎琢さんが好きという贔屓目も多少ありますが、音楽はカッコよく決まってて、聞いていて気持ちが良かったです。どことなく中東的、アジア的な雰囲気。キャラの服装や小物にもアジア的なものが取り入れられていました。
台湾生まれのアニメ。
日本人にとっては不自然だと思えるストーリー展開も多かったですが、個人的にはそこまで違和感なく見れました。でも中華的ストーリーに慣れていなかったら無理だったかも…。
キャラクターの書き込み度合いは、ちょっと崩れるところが多かったです。日本のアニメは本当にクオリティが高いと実感しました。背景は新海監督の作品を勉強して取り入れたような雰囲気で綺麗でした。音楽もピアノや柔らかい弦楽器の音が背景とよく合っていました。
ストーリーは何とも突飛なところもあって、ついていけなくなる方が多いのは納得できますが、家族愛を全体的なテーマに持ってきていますので、そういう部分は共感しやすいかな、と思います。しかし、え、こんなとこで終わり?というとっても尻切れトンボな最終回ですので、そこはもったいなかったなぁ、と。
キャラの個性は植物だったり蜘蛛だったり犬だったり、とても可愛らしいですが、突然にグロいデザインになったりするのは、中華のなせるワザですかね笑
全体的にはしっちゃかめっちゃかですが、個人的には良かった、楽しめたなと感じました。