圧倒的な暴力性を秘めながら穏やかに話す獣の巨人、CV.子安武人。
人類で最初にこんなバケモノに相対する調査兵団の精鋭ミケ、CV.三宅健太。
この2人がこんなシチュエーションで出会うのを俺は過去にも確かに見ている。何を言っているかわかんねーと思うが、予言する。この先殺されたミケの父親がきっと出る。
最初から最後まで人の優しさがいっぱいの作品だった。人と違う能力を持つ亜人を人と違う個性と捉え、あくまで普通の生徒として接する高橋先生をはじめとした周囲の人達。すごく心が暖まる。
高橋先生や亜人が好きな視聴者目線では教頭は悪役になっちゃうけど、一歩引いたところから見ると教頭の注意は正しい。
一般の仕事で考えてみても、この人にしかできない仕事、この人がいないと成り立たない職場ってとても危うい。その人が病欠しただけで仕事が止まる。
高橋先生が1人で亜人ちゃん達の相手をするのも同様。
さらに、亜人であろうとも生徒であることにかわりはない。そして生徒の悩みに答えるのが教師の勤め。高橋先生1人ではなく学校全体が亜人を助けてあげる環境にしようというのが教頭の考えだと思う。
教育者として、大人として素晴らしい姿勢だと思うが一方でそれはまだ理想論で性急だ。亜人との付き合い方という問題は高橋先生が手探りで見つけ、少しずつ生徒達にも広まっている。教頭が意見を変えたのもそれらを理解したからだろう。
それにしても、当初の予想では亜人は社会的に疎外される展開があるかと思ってた。描写としては学校内の生徒同士のいさかいで済むなんて思わなかった。親も教師も刑事も亜人をキチンと尊重する優しい世界で良かった。