やっぱキノの旅っぽいな。 今回は皮肉の利いた顛末が描かれていて投げっぱなし感はなかった。 王女ミラロゼは恋人と子を殺された恨みを晴らすのに、父王をただ殺すだけでは足りないと思ったわけだ。殺された国民の方はたまったもんじゃないけど、王女に報いがあるとするならば、狂気に歪んだ幸せに浸りながら独り城で暮らし続けることになったことぐらいか。誰も何も救われない虚無的な話ではあるけど、逆説的に読み解くならば、権力者の徳無き暴虐は憎しみの連鎖の果てに全てを虚無に帰すといったところか。
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