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とても良い

成蟜救出は失敗……残念。結果的に史記の記述通りになってしまった。しかし、瑠衣が意志と勢力を継いで政を支えるようになるという顛末は納得できる。成蟜が信と瑠衣に言葉を遺して逝くのも感動的。つまり、史記よりも成蟜の扱いが手厚く、物語にボリュームがある。
また、屯留で壁が死なずに武勲を上げるのは大きく史記と異なる展開。
呂不韋は商人から丞相にまで登り詰めた、政治家としては異例の傑物と言える。「奇貨居くべし」「一字千金」といった古事成語を生み、荘襄王を擁立するなど策略家であり、3000人の食客を集めるなどして名声を高めた。が、その人品は傲慢で、信の言う通り、正義を滲ませる言動は無い。つまり、政からすれば、虎視眈々と観察していれば必ず付け入る隙が生じる相手だ。
信は史記における李信がモデルだろうと思われる。李信は確かに血気盛んな将軍となるが、史記では手柄よりも失敗の方が大きく記述されている。キングダムでは子供の頃から政と深く関わり、将来的に始皇帝の剣と盾となるというポジションだけど、おそらくは歴史には残らない隠れた活躍を描くスタンスかなと。
政の陣営と呂不韋の勢力争いがどう描かれていくか、楽しみ。



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