トガちゃんは、好きな人を羨んで好きな人になりたいという欲求を強く持ち、それが血の能力を発現させたのだろう。つまり、彼女の個性(異能力)は幼少期の認知の歪みが生み出したものと言える。
人を好きになることと好きな人と同化することを同一視してしまうトガちゃんの認知のあり方が強化された一因は、幼少時の両親とのコミュニケーションの破綻にあるのかもしれない。我が子への両親による排斥と抑圧は、子供を愛し寄り添うことが出来ない未成熟な人格に起因する。それがトガちゃんの価値観と生き方を歪ませ、生き易い場所がヴィラン連合しかなくなってしまったと言えそう。
背景を考慮すると、トガちゃんを一方的には責められない。お茶子ちゃんはトガちゃんの良き親友となり、人々を傷つけない方向の生き方に導けるだろうか。
皮肉にも、トガちゃんが血の能力を使ってお茶子ちゃんに輸血をして助ける描写がエモい。
現実社会でも、どうしようもない生きづらさを抱えている人は少なくないし、そのことで悲惨な結末を迎える人もいる。けど、トガちゃんに光あれと願わずにはいられない。
特殊装備を準備したオールマイトは、ワンフォーオールに正面から激突。ワンフォーオールがダメージを受けるほど巻き戻し(若返り)が進行することをオールマイトは突き止めた。もう満身創痍のオールマイトだけど、負けるつもりでは戦っていない。熱い。