響が記憶を失った理由はまだ見えてこないけれど、それが物語に対して良い影響を齎しているように思える
校舎が修復されているだけじゃなく、皆の記憶まで修正されているのか。かと言って全てが元通りというわけではなく、前回の戦いに巻き込まれて死んでしまったバレー部の面々は記憶から消えてしまう。これは普通の死亡描写よりもキツイなぁ
今回の戦いでも街が大きく破壊されるけど、あの中で死亡し皆の記憶から消えた人がいるかもしれないと考えると恐ろしくなる
前回は記憶を失った響だけが日常世界からズレていたが、破壊されたはずの学校風景が不気味な喪失を抱えつつも平然と続いていく様子を目にし、内海と六花の二人も本格的に日常世界からズレてしまう。このズレを用いて巨大怪獣と彼らが戦う決意を固めていく流れが自然に描かれる展開は素晴らしい
そして響は記憶を失った為に学友との距離感は微妙なものになっているが、却ってグリッドマンや怪獣への認識がシンプルになり「俺にしか出来ないこと、それが俺の遣るべき事」と怪獣と戦う意志を固める
このような手法で戦いに前向きな主人公を作り上げるとは驚き
敵の正体はあっさりと判明。学校で見せているぽやぽやした面と混沌とした自室で開放される彼女の本性とのズレには少し衝撃を受けてしまう。
ぶつかって謝って貰えなかったからって、教師を殺すために街に巨大怪獣を解き放つ事に躊躇いを感じさせないアカネの姿勢はあまりにも日常からズレている
そして怪獣とグリッドマンのバトル描写は今回も良い、というか前回よりも更に良くなっている。ウルトラマンを思わせる特撮風描写、巨大ロボが戦っているかのようなアニメ的描写、そして新しい武器を手にしての一撃必殺!それらは王道的な描写法で有るために見ているこちらも興奮してしまう
この作品は今期で一番面白い作品になるかも知れないと思わせる内容で今後の期待も跳ね上がってしまう