この居場所を誰かに渡して良いのか、この居場所を自分のものにして良いのか
そういった迷いを抱いていた少女達が誰のものでもない海の傍で交流を深め、家族になっていく様子は麗しいの一言ですよ
釣りは知っていても料理はあまり知らないひより、料理は知っていても釣りはあまり知らない小春
親の再婚に拠って二人が出会い、欠けていた何かを少しずつ手にしていく構図になるのかな
一方で互いが互いを補完し合うだけでなく、同じ思いを抱えている部分が見える構図も良いね
父の痕跡が見える部屋を渡す気不味さ、誰かの痕跡が残る場所を使う気不味さ。二人ともあの家で同じ悩みを抱えていた
そして、ひよりが余らせていた刺し身を小春が手を加えて漬け丼にする流れ
父の味に似ているけど、少し違う新しい味の漬け丼はひよりと小春がこれから居場所をどう共有していくかを端的に表しているかのよう
小春にとって新しい家で新しい街。不安は大いに有ったに違いない
それが釣りを通してひよりと親しくなって、時間や場所を共有できるようになった。壁を無くして会話する二人の様子はそのまま近くなった心を示しているね
家だけでなくクラスも共有したくなった二人のこれからが楽しみになる初回だったね