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とても良い

「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」で始まる有名な物語。あっという間に繁栄し、あっという間に零落した平家
その中に取り込まれた未来を見るびわ、亡者を見る重盛。尋常ならざる光景を見てしまう二人が尋常ならざる時代を生きる姿を描く物語になるのだろうか

重盛が素性の不確かなびわを引き取ったのは、自分と似た物を見ているからか
亡者が見える重盛は滅びを意識せざるを得ない。だから父や一門がどれほど栄えようと彼はその波に乗れない。
だからこそ、同じように滅びを予言したびわに心開き、そしてびわと一緒なら滅びを回避できると思うのか

でも、びわはまだ重盛に心開いていないから未来を教えはしない。そもそも父の仇なのだし
でも、暗闇に消える重盛に声を伸ばしたように、びわも同じ物を見る重盛に温もりを求めようとしているように思えてしまう
今は頑ななびわの認識。それが平家という人間達に囲まれる中でどう変わっていくのだろうか?



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