まさか邂逅するとは……
前回は正体を明かさずに別れただけにちょっと格好が付かないような気もするけど、それ以上にあの二人がようやく出会えたという事実があれば他の事など些細に思える!
また、Aパートのシンエイの行動をなぞるようなBパートのレーナの描写、二人の辿った道が重なっているのだと判るのも良かった!
生きて帰って、ユージンに挨拶するシンエイ。彼が語るのはいつの日かユージンに答えられなかった戦う理由。
自分の為ではなく他人の為な新たな理由。それは仲間を連れて行くというかつての理由と大差ないかもしれないけれど、死者の為ではなく生者の為であるなら気持ちの持ちようは変わる
特にそれが自分と生きる目的を分け合った相手であれば尚更
そういった意味ではシンエイはもう死神ではない
それでも彼が死神を名乗ったのはその在り方を受け入れられたからだろうし、自身を死と生を繋ぐ存在だと感じ始めたからかもしれない
ニーナに届けたユージンの生きている姿。死者を引き連れつつも生者と行動を共にする
生と死、どちらかだけに寄らないなら彼はきっともう大丈夫だろうね
レーナが語りかける相手は86への同情を口にしていた父
共和国は滅んでしまったけど、86と協力体制を築いた事で抗戦出来たし、助けに来た連邦は共和国が迫害していた人種。レーナが連邦に派遣される事も併せて考えれば、レーナが86を信用して足掻いた日々は何の意味も無かったわけではないと感じられる
また、レーナとアンリエッタが復縁したのは良かったね。共和国の中ではその思想から孤独に戦うしか無かったレーナの隣に居る事をアンリエッタは受け入れた
レーナが目指すのは戦場の終わりであり夢の終わり。共和国において孤独で86を忘れずに居たのも、もしかしたら彼女だけだったかもしれなくて
だからこそ、レーナと一緒に生ききる誰かが必要だったわけだ
幾つもの境界線を越えて遂に邂逅したシンエイとレーナ。それはシンエイ達が生きていたから果たせた事であり、レーナがここまで追いついたから果たせたこと
それは一つの到達点であり、一つの始まりとなる終わり方は良いね。これからも彼らの戦いは続くけれど、それは辛いばかりじゃないと感じられる
というか、これはもう原作を買って続きを読むしか無いじゃないか!